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毎年30万人ずつ減る日本=森田所長、USP講演6日

来社した森田朗所長と日本貿易振興機構の禮田英一理事(左から)

来社した森田朗所長と日本貿易振興機構の禮田英一理事(左から)

 サンパウロ州立総合大学法学部は、東京大学名誉教授であり社会保障・人口問題研究所所長の森田朗氏を招き、『日本の人口動態と社会保障~少子高齢化・人口減少時代における政策と法』をテーマに、6日午後6時から同法学部1階小講堂(Largo Sao Francisco, 95)で講演会を行う。入場無料。要申し込み。案内のため2日、森田所長と日本貿易振興機構の禮田英一理事が来社した。
 「現実を直視して、皆で知恵を出し合わなければ、悲惨な社会破綻が確実に訪れる」―。森田所長は医療制度に精通し、諸問題解決のための法制度整備に携わってきた第一人者だ。社会保障・人口問題研究所は厚生労働省の機関で、日本の少子高齢化対策の中枢を担っている。
 森田所長は問題の深刻さを「年間に30万人の人口減が確認されている。鳥取県の人口が約58万人なので、2年で鳥取県から人が居なくなるようなもの」と解説。人口減少は経済成長率の低下や社会保障制度の行き詰まりなど、多くの問題を引き起こすことが懸念されており、講演ではその経過と予測が詳細に論じられる。
 社会構造の変化はビジネス環境の変化でもある。ブラジルも2030年を境に減少傾向に入るというから、他人事ではない。禮田理事は「今後のブラジルの医療マーケットの方向性を予測するに当っても有益な講演会になる」と話し、参加を呼びかけた。
 申込みおよび問合せは、国外就労者情報援護センター(CIATE)まで(11・3207・9014)。同サイト(http://www.ciate.org.br/ja/contact)の「お問合わせ」から申込み可能。件名欄に「医療制度関係講演会出席の件」とし、所属及び氏名を記入の上、送信すること。