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《ブラジル》ナトゥーラの今年の焦点は=成績が伸び悩む香水に注力

 環境などにも配慮した持続可能な製品作りやブラジルらしさをモットーとするナトゥーラ社が、7日から、香水部門に特化したキャンペーンを開始する。
 ナトゥーラ社の主力製品はクリームや保湿剤などで、商品の売れ行きも順調だが、香水部門についてはオ・ボチカリオ社の後塵を拝し、国内でのシェアも縮小した。
 2015年のブラジル国内の香水類の売上は217億レアルで、2013年の179億レアル、2014年の189億レアルと比べて、急伸しているが、オ・ボチカリオが同部門でのシェアを29・3%、32・7%、34・2%と伸ばしているのに対し、ナトゥーラのシェアは27・6%、26・1%、23・4%と右肩下がり。この傾向は、業界3番手のAvonも同様で、そのシェアは7・9%、7%、6・1%と落ちている。
 この事態を重く見たナトゥーラは、クリームなどの主力製品を温存しつつ、香水部門に焦点を当てたキャンペーンを打ち出す事を決めた。同社は現在、国内で最も売れている香水5種の内、2番目と4番目の売れ筋商品であるEkosとHumorを擁している。
 7日からのキャンペーンでは、午後9時台の連続ドラマの間に頻繁に宣伝を流す一方、普通のコロンが89・90レアルするのに対し、Ekosの保湿剤は52・90レアルで売り出すなどの工夫で消費者の心をとらえる意向だ。
 同社の製品は、ブラジルの植生を活かし、持続可能な方法で栽培した樹木から抽出したエッセンスオイルを使うという点が売り物で、今回のキャンペーンでも「ブラジルの特質を活かした香水の店」をアピールする予定だという。(6日付エスタード紙より)