【既報関連】リオデジャネイロ市のみならず、ブラジルの、いや世界的なサッカーの聖地マラカナン、同競技場は昨年のリオ五輪開催後に、管理責任を巡る争いに巻き込まれ、運営放棄状態にあった。
リオ五輪やパラリンピックの開会式や閉会式の会場ともなった同スタジアムでは、昨年12月28日のサッカーのチャリティー試合を最後に試合は行われなくなった。
そればかりか、芝生ははげ、椅子は破壊され、盗難も横行する始末。その様子は世界に報じられ、多くのサッカーファンを悲しませていた。
管理や修理の責任こそないが、同スタジアムをホームとするフラメンゴが実費で最低限の修復作業を行い、8日の試合開催の許可が出たのは6日のことだった。
そんな中、リオ州公共財務第4法廷のマリア・ガリャルド判事が7日、リオ五輪組織委員会に対し、30日以内に、リオ市のマラカナン・スタジアムと、同競技場隣の体育館〃マラカナンジーニョ〃を30日以内に修復することを命じたと同日付各サイトが報じた。
リオ州は、スタジアムと体育館は昨年、リオ五輪組織委に9カ月の期限で貸し出され、使用期間が終わったら、貸し出し前と同じ状態に戻して返却する約束だったのに、約束が果たされていないと訴えていた。
リオ州は組織委相手に滞納となっている電気代や水道代の支払いも求めている。しかし、マリア・ガリャルド判事は、リオ州は支払いの根拠を明らかにしておらず、電気を突然切った事は、組織委がスタジアムを返却できず、結果として占有してしまったことの一因になったとした。
組織委広報部長のマリオ・アンドラーダ氏は、リオ五輪組織委は、今週中に修復計画を出し、今月中に修復を終わらせるとし、「修理は総額約50万5千レアルの小規模なもの。屋根や芝生、椅子の取替えを除けば、本来、昨年11月までに終わらせることもできた。司法の判断通り修理を行う」と述べた。
1月には、マラカナンスタジアムとマラカナンジーニョなどの周辺施設群「マラカナン・コンプレックス」は、オデブレヒト社が管理責任を負うべきとの予備判決が出されていた。オデブレヒト社は控訴したが、判決は覆らなかった。
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