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訪日団が帰国、松柏・大志万=日米訪問し平和の大切さ知る

明治神宮前で記念撮影する団員ら

明治神宮前で記念撮影する団員ら

 松柏学園・大志万学院の第21回訪日使節団が、約50日間の訪日研修を終え先月初旬に帰国した。今回は生徒27人と引率の先生2人という大人数で実施された。同月24日、帰国報告のため来社した使節団の団長として高野千葉ヴィニシウス順さん(17)と、副団長の大野まりイザベラさん(16)、川越ありさカロリナさん(15、いずれも三世)が研修を振り返った。
 「戦争についての施設が興味深かった」と語ったのは大野副団長。使節団は今回、真珠湾攻撃による戦没者の慰霊施設である、ハワイのアリゾナ記念館と広島の平和記念館等を訪れ、日米の両側から戦争の歴史について学んだ。「『正しい戦争』というものはない。将来は絶対に戦争を起こさないように平和を守りたい」と力強く宣言した。
 また、千葉県君津市の小櫃小・中学校では日本人の生徒に混じって授業に参加したほか、ホームステイも経験した。高野団長は宿泊先の家族と正月遊びをして交流を深めたことを挙げ、「日本人の優しさに触れて思い出になったことがたくさんある」と懐かしむように語った。
 川越副団長は東京都の倫理研究所で、家族の大切さと両親への感謝を実感した。「セミナー後に家族について話す時間があり、親への振る舞いについて反省した」と同施設での学びについて語った。また今回の研修について、「日本の文化や歴史だけでなく、戦争や家族についても考える時間があり、大きな学習の時間となった」と貴重な経験を喜んだ。