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パラグァイがOECD開発センター加盟=米州開発銀行が首都で総会=1500客室が既に予約済み=パラグァイ在住 坂本邦雄

 この度、IDB(米州開発銀行)の第58回年次通常総会が、パラグァイ政府の主催で今月の29日から4月1日の4日間、初めてアスンシォン市で開催される。これは先般1月にパラグァイを出発点、そしてボリビア経由亜国ブエノスアイレス市を終着点にして行われた「ダカール・ラリー競技大会」に続く大国際イヴェントで、ホテル業、飲食店や観光業に及ぼす経済効果は見逃せないものがある。
 パラグァイ・ホテル産業協会(AIHPY)の会長ラケル・ガヴァグニン女史によると、アスンシォン全市のホテルの宿泊能力は、プレミアム・レベル(五つ星)とスーペリア・ツーリスト・レベル(四つ星)のものを合わせて2362室を数えるが、その内すでにIDB総会の会場(オリンピック委員会ビル)に近いヴィーリャ・モーラ区の多くのホテルの1500室は昨年来予約済みの由である。
 この他にアスンシォン市内ではないが空港に近くて最高級の「バーボン・アスンシォン・コンベンシォン・ホテル」と「ヨット&ゴルフクラブ」のリゾートホテルがある。
 このIDBとパラグァイ政府共催のビジネスフォーラムは、多数の国内外からの参加希望者や関係機関のかつてない活発な動きを見せ、パラグァイ国近来の好調な経済開発動向を国際的に広く知らしめる良い機会になる。
 今回のIDB総会への来訪客は、概してこの種レベルのホテル利用者であるが、その他の多くの新聞記者や関係技術員等々の同行者はもっと簡易なビジネス・ホテルを好む。
 当地日本国大使館もこの度のIDB・パラグァイ政府主催のビジネスフォーラムに向けて、日本及び在外進出企業等からの多くの参加者の来訪を呼び掛けている。
 「バーボン・アスンシォン・コンベンション・ホテル」の支配人ベタニア・プラッテ女史は、「このイベントには世界の48カ国からの企業家も含めて約3千人余りの人々が来訪する予定で、正に2015年7月のフランシスコ法王の公式司牧訪問や今年1月のダカール・ラリー競技大会と同様に、パラグァイにとって大変大事なイベントです」とサンチアゴ・ペーニャ大蔵大臣と面会した後で語った。
 一方、SENATUR(国家観光局)は当イベントで生じる得る外貨獲得予想額の計算は未だ出来ていないと云う。
 そのように、あれこれみて来ると、パラグァイは堅実なマクロ経済、豊富で安い労働力、安定したガラニー通貨、良好な労使関係や内外投資誘致優遇税制等に支えられて、国際的に有望な存在が認められて来ている。
 その顕著な一例として挙げられるのは、最近(1月)パラグァイはOECD(経済協力開発機構、本部在パリ)開発センターへの加盟が正式に決定した朗報である。