ノロエステ連合日伯文化協会(安永信一会長)の定期総会が3月12日午前9時からアラサツーバ日伯文化協会で行われた。30の傘下団体のうち28団体から約100人が出席し、今年度の事業計画や文協の年会費について話し合った。また同連合会の相談役に小野ジャミルさんが就任。中前隆博在聖総領事も総会に出席し、110周年記念式典への意気込みを見せた。
挨拶に立った中前総領事は、今回の総会参加にあたり約13の傘下団体を訪問したことを明かし、各地の受け入れに対し感謝を述べた。来年の移民110周年について「地域に関係なく日系社会が一団となって協力し合わなければならない。さらに次の120周年記念のためにも、若者の参加機会を積極的につくるべき」と語った。
2016年度の会計は収入3万1585レ、支出1万96レと黒字報告となった。同連合では、傘下団体が会員数に2レアルを掛けた金額を「年会費」として連合に払っていた。インフレ調整として1会員あたり3レに値上げすることが、今回発表された。
今年の盆踊りはアラサツーバ文協会館で8月26日に開催されることが決定。安永会長は「来年の盆踊りを、110周年記念事業にあわせて盛大に行うために、今年も盛り上げていこう」と会場に呼びかけた。
その後、アンドラジーナ市の小野ジャミル元市長(56、三世)と、アラサツーバ文協の元会長である城崎正男さん(89、二世)がノロエステ連合協会の相談役に就任したことが発表された。
城崎さんは「出来ることがあれば手伝いたい」と微笑み、小野さんは「ノロエステの盛り上げに尽力するほか、来年の110周年に向け、地方の元政治家リーダーとして協力できたら良いと思う。皇室の方にノロエステに来ていただけるよう活動していきたい」と意気込みを語った。
総会後、中前総領事はブレージョ・アレグレ、ビリグイの文協会館を訪問し、会員らと車座になって対話を行い、交流を深めた。
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地方出張のたびに、各地の日系団体を訪問する中前総領事。ノロエステ連合傘下の日系団体めぐりは、もう6回目になるという。「この地域はほとんど制覇したのでは」と一段落ついた様子。訪問した際は、車座になって座談会のような形で、会員の相談を聞き会話を楽しむ。「地方の声を直に聞くため」行っているそうだ。NHKで見た相撲の結果、減少し続ける文協会員について等、話題は多岐に渡る。最初こそ緊張した雰囲気で始まる座談会だが、すぐに笑いが起こり、終了後には会員と和やかに記念写真の撮影となる。本当は、サンパウロの文協会長も、それぐらい謙虚に「地方の声」を聞いたほうがいいのでは。