15日、サンパウロ州議会で議長選が行われ、与党・民主社会党(PSDB)のカウエ・マクリス議員が、政敵・労働者党(PT)の議員の票も獲得するという珍しい後押しもあり、圧勝で当選した。16日付エスタード紙が報じている。
前任者のフェルナンド・カペス氏(PSDB)の後任議長選挙は、マクリス氏とカルロス・ネーデル氏(PT)、ラウル・マルセロ氏(社会主義自由党・PSOL)との3人の争いとなったが、マクリス氏が、総得票数の92票の内、88票を獲得して圧勝した。
今回の議長選挙で特徴的だったのは、PTの議員15人中、13人がマクリス氏に票を投じたことだ。ネーデル氏の出馬の遅れが大きく響いたとはいえ、国政の場をはじめ、激しく対立することが多い両党だけに、15人の議員中、ネーデル氏ともう1人を除く13人がマクリス氏に投票したのは意外だった。
この背景には、マクリス氏がPTとの事前交渉で、同氏が当選したあかつきにはPTのルイス・フェルナンド・テイシェイラ氏を第一書記にさせると約束していたことがあげられる。
マクリス氏の就任期間は2年となる。