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《ブラジル》最高裁判事が同僚の娘を裁く=事務所の後継者に厳しい判決

 連邦最高裁のルイス・ロベルト・バローゾ判事が、同僚のエジソン・ファキン判事が創設し、現在は娘夫婦らが経営する弁護士事務所の訴えを却下し、罰金を科すという珍しいことが起こっていたと、19日付現地紙が報じている。
 この訴えは、ファキン氏の娘であるメリナ氏とその夫ら、3人が代表を務める「ファキン法律事務所」が、昨年の5月24日に起こしたものだ。
 パラナ州に拠点を置く同事務所は、同州と国境を接しているパラグアイとブラジル両国が経営するイタイプ・ダムの弁護を行っていたが、高等裁判所が交わした取り決めが、最高裁で扱うべき案件に踏み込んでおり、最高裁への上告権を奪った上、高等裁が最高裁の権限を侵したと訴えた。
 これに対してバローゾ判事は、この件は期限切れなのにあえて訴えを起こし、最高裁に無用な時間を取らせたりしたとして、最低給与一つ分の罰金刑を命じた。
 ファキン判事は現在ラヴァ・ジャット作戦の報告官を担当しているが、同事務所は10年ほど前に同氏によって設立されたもので、同氏が最高裁判事に就任した時点でメリナ氏夫妻ともう1人の弁護士が引き継いだ。
 この件に関しては、バロス判事もファキン判事も公式なコメントを出していない。同法律事務所は同件以外にも数件、最高裁の判決待ちの案件を抱えている。