【既報関連】1月14日にリオ・グランデ・ド・ノルテ州の州都ナタール市近郊のアルカスス刑務所で発生した暴動で26人が死亡してから2カ月余りが過ぎた。この暴動は同じ刑務所にいた二つの反目するギャング、州都第一コマンド(PCC)と新興の犯罪シンジケートの争いが発端だったが、リオ・グランデ・ド・ノルテ州政府は、二つの異なるギャングに所属する囚人を再び、同刑務所内の第5棟に収監することを決めたと21日付現地紙が報じた。
アルカスス刑務所第5棟は400人収容できるが、計1200人が入ることになり、定員の3倍の超過収容となる。
第5棟はアルカスス刑務所の敷地を分断して建てられ、運営も分けられていた。1月の暴動の際は、同棟にいたPCC側の囚人が塀を隔てた第4棟の囚人を襲い、大量殺戮を起こした。暴動後は第4棟にもPCCの囚人が移ったため、1~3棟と隔離する仮設の塀も建てられたが、施設の損壊は大きかった。
犯罪シンジケート側囚人約800人は暴動後、別の刑務所に移されたりしたが、リオ・グランデ・ド・ノルテ州政府は同じ棟に異なるギャングを収容しても暴動の可能性はないとしている。
ワルベール・ダ・シウヴァ州法務市民局長は、州内の刑務所は全て監視体制が強化されているし、アルカスス刑務所第5棟では棟内外での巡回警備も強化すると強調した。20日には他州の刑務所職員らも加わった所内監査も行われた。
同局長は、二つの相対するギャングは同じ第5棟に入っているが、構造上、互いにまみえることさえないとしている。
連邦政府も、今後30日は、100人の連邦政府の職員がアルカスス刑務所で特別警備体制に就くとした。