今週末の25、26日は、今やサンパウロを代表するイベントにもなった国際ロック・フェスティバル、ロラパルーザが南部のインテルラゴス・サーキットで開催される。
今年で6回目を迎えるロラパルーザは、アメリカのシカゴで毎年8月に開催される、同国でも最大規模のロック・フェスのひとつのロラパルーザが南米に進出したものだが、ブラジルで毎年開催されるロック・フェスティバルでこれだけ定着したものは過去にない。
ロラパルーザの主旨はどちらかというと、「後から振り返ると実はかなりの世界的な大物が出ていた」という、国際的なロックスターの先物買い的な感覚が強いものだった。
だが、今年に関して言えば、事前の知名度の高い大物2組(80年代から最大のへヴィ・メタル・バンドとして君臨するメタリカと、2000年代最高のバンドで、メンバー内にブラジル国籍者もいるザ・ストロークスの二つ)が大トリをつとめる。
そこに、現在、アルバム「スターボーイ」が世界的な大ヒットとなっているR&Bシンガーのザ・ウィークエンド、アメリカで3曲同時のトップ10ヒットを飛ばすほど人気のあるエレクトロ・デュオ、チェインスモーカーズが加わるなど、10代の客にアピールする要素も強い。
その他、人気上昇中のイギリスのバンド二つ(ザ・XXとザ・1975)、ブラジルでも80年代に大人気だったデュラン・デュランなど、バラエティに富んだ布陣が控えている。
ロラパルーザは毎年10万人以上の集客が見込める大イベントで、観光事業としても有望なイベントとなっている。資料によると、2014年から16年の2年間に州外から見に来た客は、全体の29%から38%と、10%ポイント近く上昇している。
ブラジル・ホテル協会のジョアン・パウロ・アモリン氏は「大晦日の市企画のイベントやカーニバルでも、州外からこんなに客の訪れるイベントはない」と語っている。
会場のインテルラゴス・サーキット周辺のホテルは、ここ2年間、開催期間中は常に満室状態だという。
また、この5年間で観客が飲食、交通、レジャー施設、宿泊費に投じた金は9300万レアルに及ぶといい、今や市の大きな収入源にもなっている。
昨年のロラパルーザは、過去最高の動員を記録したにもかかわらず、ジウマ(当時)大統領に向けた罷免要求デモがあったために大きな話題になり損ねたが、今年はどんなドラマが待ち受けているか。(21日付G1サイトなどより)