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ドル安でブラジルの旅行収支が大幅赤字に=国外で財布の紐も緩むブラジル観光客

 ブラジル中央銀行が24日に、今年2月にブラジル人旅行者が国外で消費した金は13億6千万ドルだったと発表した。この金額は昨年2月の8億4100万ドルより61・7%増えている。
 今年1月の消費額は15億7900万ドルで、2カ月の累計29億3900万ドルは、2016年1~2月の計16億8100万ドルより74・8%増大している。
 これに対し、外国人のブラジル国内での消費額は、今年2月が5億3500万ドルで、1月の6億6100万ドルとあわせても11億9600万ドルだ。
 昨年1月は6億5千万ドル、2月は5億9900万ドル、計12億4900万ドルだから、今年は3・6%減となった。
 ブラジル人によるブラジル国外での消費を「支出」、外国人によるブラジル国内での消費を「収入」と考えて、収入から支出を引いたものを「旅行収支」と定義づけると、今年2月のブラジルの旅行収支は8億2500万ドルの赤字、1、2月通算では17億4300万ドルの赤字となる。
 これを受けて、中銀による今年の旅行収支赤字見込みは、105億ドルから125億ドルへと大幅に増大した。
 中銀経済部副部長のフェルナンド・ロッシャ氏は、2016年のドル/レアル為替相場は、平均1ドル=3・48レアルだったのに対し、現在は1ドル=3・10レアル付近で推移しており、ドル安によって外国旅行者が増え、旅行先での消費金額も増えたとの見方を明らかにした。