ホーム | ビジネスニュース | 《ブラジル》食肉不正疑惑=パラナ州の2工場が280人解雇=大手JBSも生産調整を行う

《ブラジル》食肉不正疑惑=パラナ州の2工場が280人解雇=大手JBSも生産調整を行う

 【既報関連】ブラジルで食肉の品質検査不正疑惑の捜査、カルネ・フラッカ作戦の対象となった、パラナ州都クリチーバ都市圏の二つの業者が22日に操業を停止し、従業員計280人を解雇したと22日付現地サイトが報じた。
 解雇を行ったのはマステル・カルネ社とソウザ・ラモス社で、共にパラナ州食肉セントラルグループに属している。
 いきなりの解雇を告げられた社員は、「これからどうしていけば…」「家族もいるのに…」と取材に答えた。
 17日に開始されたカルネ・フラッカ作戦は、製品の製造、検査、販売過程における不正を暴くもので、農務省の検査官への贈賄も摘発された。捜査当局は賞味期限切れや腐敗した製品が販売されていた証拠も発見したとしている。
 捜査対象の21社中、18社はパラナ州にある企業だった。
 また、フリボイ、セアラブランドで知られる大手のJBSは23日、国内36の生産工場の内、33工場での牛肉の生産を3日間停止すると発表した。生産活動は27日から再開するが、通常の生産量より35%減らしたペースで操業するという。
 JBSは「3日間の操業停止と減産措置は、輸出先の国々が輸入を停止したことで生産調整をする必要に迫られたために行われる。弊社は、国内12万5千人の従業員の雇用を守るためにも努力を続けている」と書面で発表した。
 なお、国家消費局は24日、ソウザ・ラモス、トランスミート、ペシンの各社に、小売店に残っている商品や消費者が購入した商品を全品回収するよう命じた。ブラジル食肉の輸入停止を決めた香港では同日、捜査対象となった21社の商品を撤収する作業が行われた。