ホーム | 日系社会ニュース | トヨタが新型カローラを発表=機能性さらに向上、デザインも

トヨタが新型カローラを発表=機能性さらに向上、デザインも

新型カローラ

新型カローラ

 トヨタ・ド・ブラジルが16日、サンパウロ市のエスパッソ・ヴィラ・ドス・イペスで「カローラ2018」の発表会見を行った。操作性とデザイン性に注力して開発され、年間販売台数の目標は6万台。17日から販売されている。会見には1月から社長に就任したラファエル・チャン氏も出席し、新型カローラの魅力や昨年の売上げ台数などを紹介した。
 新型カローラには、従来の7段階自動変速機のほか横滑り防止機能、発進・加速時のタイヤ空転防止機能、ボタン式のエンジン始動システムなどを搭載し、さらに操作性を向上させた。
 デザイン面にも変化があった。高級車であることから「年配向け」という印象をもたれる同車種だが、イメージの払拭を狙い、外観と内装のデザインを若々しくしたという。
 カローラは現在、世界16カ所の工場で生産され、約150カ国で販売されている。1966年の初代カローラ発売から昨年9月までに、累計販売台数は約4400万台となった。同社にとって日本人以外で初の社長に就任したチャン氏(ペルー出身)は、「人気の秘密は顧客の声をしっかり取り入れること」と話し、新型カローラにも期待を寄せた。
 また「良い自動車を生み出すため、ブラジルでのお客様満足度や競争力、輸出力を上げたい」と今後の事業について力強く語った。
 昨年の販売台数は世界で922万台、ラ米では39万台だった。売上げ率は他社が軒並みマイナス数値を出す中、トヨタのみ2・6%増加したことを明かすと、会場から驚きの声が上がった。
 昨年サン・ベルナルド・ド・カンポ市にエンジニアセンターを、ポルト・フェリースにエンジン工場を建設し、今年は現在ある235の販売店舗を、さらに10増やすなど事業拡大を進める。長引く不況の中での強気な投資に、「私たちは現在の経済状況が良くなることを祈っている」と好転を期待した。


□関連コラム□大耳小耳

 デザインを一新したトヨタ・ド・ブラジルの「カローラ」。日本で発売された初代から数えて50周年を迎え、12代目の発表となった。「若々しいデザイン」について説明すると、タイヤが前のモデルより大きくなり、「顔」となるフロント部分は「スタート前の陸上選手の挑戦的な顔」をイメージしたそう。言われてみれば、口を真一文字に結んだ真剣な表情に見えなくはない。新しいデザインは若者の購買意欲を刺激するか!? これからの売り上げが楽しみだ。