エスピリトサント州はミナス・ジェライス州に次いで黄熱病感染者が多いが、遂にヴィトリア大都市圏でも死者が出た。また、29日にはバイア州サルバドール市でも黄熱病にかかった猿がいる事が確認されたと28、29日付G1サイトが報じた。
エスピリトサント州保健局によると、黄熱病で死亡したのは、ヴィトリア大都市圏カリアシカ市在住の65歳の男性だ。同保健局は、男性が罹患したのは農村部で、都市型感染の可能性はないと見ている。農村部で同病を媒介する蚊と都市部で媒介する蚊は違うが、今後も注意が必要だ。
同州で24日までに届け出があった感染が疑われる患者は344人で、同日までに死者37人を含む115人の感染が確認されていた。
一方、サルバドール市保健局は29日、同市では初の黄熱病に感染した猿が確認されたと発表した。同州では3月の始めにアラゴイニャス市で黄熱病に感染した猿が確認されており、感染を恐れる住民が銃殺したり毒殺したりした猿が17日までに17頭発見された。
州都でも黄熱病に感染した猿が発見された事で、同州保健局は黄熱病対策のあり方を再検討する意向だ。
ブラジルでの黄熱病流行を受け、ブラジルへの旅行者への予防接種勧告も対象地域が広がった。また、ブラジルからの旅行者に予防接種を受けた事を証明する書類を要請する国も増えた。日本や欧米諸国はまだ接種証明の提示を義務付けていないが、ブラジル人もよく行くオーストラリアやボリビア、エクアドル、南アフリカなど、黄熱病感染リスクが高い国は提示を義務付けている。