ブラジル国家電力庁(Aneel)は28日、4月分限定で電気代値下げを行うと発表したと、29日付現地紙が報じた。
リオ州では、原子力発電所、Angra3が建設されている。同原発の稼動は2019年以降だが、2016年に、原発負担分が誤って全国の電気代に上乗せされてしまっていた。
今回の値下げは、その時に発生した、不適切な料金徴収分の返金措置として行われる。これによって返金される電気代は総額で10億レアルに達し、金利調整も行われる。
電気代の値下げは全国で行われ、平均値下げ率は7・8%だが、実際の値下げ幅は各地域の送電会社によって異なる。
サンパウロ州エレトロパウロ社の供給エリアでの下げ幅は12・44%で、リオ州ライト社は5・35%、ミナス州Cemig社は10・61%、ブラジリアCeb社は5・92%の値下げになる。
値下げが行われないのは、セルジッピ州のSulgip社供給地域、ロライマ州のロライマ電力とボアヴィスタ電力の供給地域で、4月の値下げが終わると、電気代は元に戻る。
Aneelは15年12月に、Angra3の完成が遅れていたので、同原発関連の電気代値上げを行わないことを決めていたが、Aneel内部のミスのせいで、追加徴収が発生していた。