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ブラジル代表=6度目の世界制覇に向け早くもキャンプ地選定に=抽選を待たず、施設の充実度を優先

ブラジル代表チッチ監督(Lucas Figueiredo/CBF)

ブラジル代表チッチ監督(Lucas Figueiredo/CBF)

 3月28日に行われたホームでのパラグアイ戦に勝利し、世界でも一番乗りで、来年のロシアW杯行きを決めたブラジル代表の技術委員会は、早速、ロシアの視察旅行を行っている。
 今回のロシア行きは4度目の視察で、これまでの視察でも各都市のホテル、トレーニング施設、空港などの報告書が作成された。
 多くの施設が改装中ではあったが、レポートは既に、チッチ監督と、コーディネーターのエドゥ・ガスパール氏に届けられている。
 過去3回の視察では10都市がチェックされたが、ブラジルのお気に入りは、2014年冬季五輪の会場にもなったソチだ。
 ロシア南部、黒海のほとりのこの都市は、ホテルも充実しており、大会期間中の平均気温も25度と、コンディション維持にはちょうど良い。
 ソチを視察する前のブラジルの第一希望はロシア第2の都市、北部のサンクトペテルスブルグだった。市街地から車で20分ほど離れたところにある、地元サッカーチーム、ゼニト・サンクトペテルスブルグの施設が充実している。
 2面のサッカーグラウンド、地下のウォームアップ施設、宿泊施設に医療、食堂の設備も揃っている。
 国際サッカー連盟(FIFA)は、各国に、キャンプ地の第1希望と、それがかなわなかった時の希望を複数提出することを許可している。
 しかし、ゼニト・サンクトペテルスブルグの施設は既に米国が第1希望にしており、他にも4カ国が競合している。
 チッチ監督は、キャンプ地の条件として、少なくとも2面のサッカーグラウンドとスポーツジムを完備していることをあげている。
 ブラジルサッカー協会(CBF)は交通網がすぐれ、大会期間中、選手の家族が快適に過ごせる都市を希望している。
 今回の視察旅行の後、代表チームのスタッフは少なくとも2回はロシアを訪れ、チッチ監督に、選抜された候補地を実際に見せることとなる。
 CBFは、チッチ監督の理想のキャンプ地を用意するために、自前で追加の設備を現地に持ち込む、または建てる可能性も捨てていない。
 いずれにせよ、ブラジル代表は、今度世界で予選が進行し、出場決定国が増えることで、キャンプ地選定のライバルが増える前にキャンプ地を早めに決めて、6度目の世界制覇に向けた準備をすすめるつもりだ。
 11月にはグループリーグの組み合わせ抽選が行われ、合わせて最初の3試合の会場が決まるが、その確定を待つつもりのないブラジルにとって、どこが会場になってもロジスティックスの選択肢を多くもてるように、空港の利便性も重要なファクターとなりそうだ。