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《ブラジル》テメル大統領=暴力被害児童らの保護に関する法令を裁可=子供の権利啓発会議で演説

スウェーデン国王カール16世(左)とアウキミンサンパウロ州知事(右)の真ん中で演説するテメル大統領(Rovena Rosa/Agência Brasil)

 テメル大統領は4日、暴力事件の被害者や目撃者の小児や青少年が、事情聴取を受けたり裁判で証言を行う立場に立ったりする時のための保護を定めた、2015年提出の3792号法案を裁可したと、同日付現地サイトが報じた。
 同大統領は、4日朝、スウェーデン国王のカール16世とシルヴィア王妃臨席の下、サンパウロ市のサンパウロ州工業連盟(Fiesp)本部で開かれた第9回グローバル・チャイルド・フォーラム(GCF)南米大会に出席した。
 テメル大統領は、「子供は特別な存在で、未来や希望の象徴。しかし、同時に肉体的、精神的に脆弱で、保護されなければいけない」と述べた。
 マリア・ド・ロザーリオ下議(労働者党・PT)以下10人の議員が提出した法案は、小児や青少年が暴力事件の被害に遭い、証言を行う際、プライバシーにも配慮した適切な場所で聞き取り調査されることを保証することを定めた。
 また、証言する小児、青少年は容疑者と対面することがないよう配慮され、医師、ソーシャルワーカー、警備員もつき添う。性的虐待や性的搾取の被害者専門の機関も新設される。
 GCFの目的は、子供の権利という意識を企業理念に結びつけることだ。
 カール16世は、「ブラジル政府が子供の権利保護に取り組む姿勢に満足した」と語った。同国王は、ブラジルでのGCF開催の意義は、ブラジルで活動する企業が企業活動においても子供の権利を守る事の大切さを認識することとし、「全ての子供に等しく、その後の社会で活躍する機会を与えたい」と演説を締めくくった。