サンパウロ市は9日、道路緑化計画第1弾として、市内を南北に走る5月23日大通りがトゥトイア橋と交差する地点の壁1439平方メートルに、〃垂直に広がる庭〃として30種もの植物を植えたと、同日付のサンパウロ市公式サイトが報じた。
5月23日大通りでは別の6区画の壁も、6月の終わりまでに垂直に植えられた植物で覆う計画があり、緑化面積は総計で1万950平方メートルとなる予定だ。
「この計画が終了すれば、〃緑の回廊〃とも言うべき、植物で覆われた5月23日大通りが出現し、世界でも最大の、緑化された、見た目に優しい大都市交通の基軸道路となる」とドリア市長は語った。
9日に公開された垂直庭園には、バジル、マルバビユ、ローズマリー、コゴメミズ、ヒメツルソバ、オレガノ、アヤメ、コリウスなど、30種の植物が植えられている。
今後、5月23日大通りの別の場所にもこれらの植物が植えられる。
今後同大通りと、サンタジェネローザ橋、ベネフィシエンシア・ポルトゲーザ橋、ペドローゾ陸橋、サンジョアキン伯爵夫人陸橋などが交差する地点の大壁に垂直に植物が植えられる。作業は970万レアルの予算で、7月までに終えられる。
この計画は、「モビメント90度」と呼ばれる、垂直庭園設置に特化した業者が行っている。植えられる苗は全部で25万1千株、壁に設置されるパネルは163・7トンのリサイクル資材が使われる。全て設置し終わると、植えられた植物全体で年間66・8トンの二酸化炭素を吸収するようになり、防音効果も見込まれるという。
「サンパウロはもっと緑化の必要があり、無為に建っている壁を利用して、植物を植える事が出来る。垂直庭園が広がれば、サンパウロ市の緑化指数は上昇するし、公害も減って、気温も適温にコントロールできる」と「モビメント90度」の農園技師、ギル・ブランシ氏は語った。