ブラジル地理統計院が11日、2017年の穀物生産は予想を上回る豊作で、収量は2016年比25・1%増の2億3030万トンに達するだろうと発表した。
今回発表された収量見込みは、16年11月発表の16年比13・9%増という見込みだけではなく、今年3月の21・8%増という見込みも書き換えた。16年の穀物収量は1億8400万トンだった。
収量が多いのは大豆や米、トウモロコシで、これら3種だけで、全体の収量の93・5%、作付面積では87・7%を占めると予想されている。大豆の収量は昨年より15・9%、米の収量も13・9%、トウモロコシに至っては45・8%増えると見られている。
州別の収量予想1位はマット・グロッソ州で、全国の収量の25・3%を占める見込みだ。2位はパラナ州18・3%、3位はリオ・グランデ・ド・スル州14・8%とされ、これら3州だけで58・4%を占める。
収量予想4~10位は、ゴイアス州9・9%、南マット・グロッソ州7・5%、ミナス・ジェライス州5・9%、サンパウロ州3・5%、バイア州3・4%、サンタカタリーナ州2・9%、マラニョン州2・1%となっている。
地域別収量は中西部の43%がダントツで、以下、南部36・1%、南東部9・5%、北東部9・5%と続く。
今年の作付面積は6070万ヘクタールで、5710万ヘクタールだった16年より6・3%増えている。主要穀物の作付面積は、大豆が昨年比で2・5%、米は同3・9%、トウモロコシも同14・8%増えている。
地理統計院によると、今年の豊作の最大要因は気候で、穀物生産が盛んな州では、作付け開始期の16年10月以降、適度な雨が降るなど、理想的な条件に恵まれているという。
また、生産者達が、生産性向上に向けた肥料の研究や疫病予防などの技術投資を怠らずに行っている事も忘れてはならないとした。(11日付G1サイトなどより)