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サンパウロ市=15日から交通料金値上げ=乗継利用や月極等を対象に

 サンパウロ州政府が10日、ビリェッテ・ウニコを使って、サンパウロ市内のバスと地下鉄、都電(CPTM)を乗継利用したりする際の料金を15日から値上げすると発表したと11日付現地紙が報じた。
 今回の値上げは昨年末に発表され、1月8日から適用されるはずだったが、裁判所が不平等を理由に差し止めたため、州政府が公的交通機関は4億400万レアルの減収となると上告。高等裁が7日に料金調整を認めた。
 バスや地下鉄、CPTMの単体利用料金は3・80レアルのままだが、バスと地下鉄、またはバスとCPTM乗継は5・92レアルが6・80レアルに14・8%値上がりする。
 また、月極利用料金は140レアルが190レアル(乗継利用は260レアルが300レアル)、24時間乗り放題の場合の利用料金は10レアルが15レアル(乗継利用は16レアルが20レアル)に、値上がりする。今回の値上げにより、乗継利用で安くなる料金幅は22・1%から10・5%に縮小する。この幅は、10年前のビリェッテ導入以来、最小だ。
 サンパウロ市地下鉄の年間利用者は1030万人減の延べ11億人となったが、高齢者や障がい者、公立校生などの無料利用者は増えており、州政府の支援額は112%増の5億9800万レアルになった。
 一方、16年度の地下鉄の路線拡大と保守のための投資は、33億5千万レアルが23億4千レアルと30%減り、過去5年間で最低となった。地下鉄公社は、16年の投資減額の主な原因として、5号線延長工事が少ない経費で可能な段階に入った事と、4号線と17号線の工事が一時的に止まった事を挙げた。今年の投資予定額は30億レアルで、5号線は10駅中9駅が年内に完成の見込みだ。
 14年完成の予定だった17号線は、16年半ばに工事を再開。19年に予定の半分以下の規模で工事終了の見込みだ。4号線は今年、オスカール・フレイレとイジエノポリスの2駅が完成するが、全線開通は20年になる見込みだ。