連邦最高裁のラヴァ・ジャット作戦報告官、エジソン・ファキン判事が、昨年12月に行われたオデブレヒト社78人の報奨付証言(デラソン・プレミアーダ)を基にした捜査要請の内、最高裁管轄となる政治家98人に対する捜査の開始を許可したことが11日に明らかとなった。そのリストには、現・元閣僚、上院・下院の現・元議長、政党党首らの名前が並んでいる。12日付現地紙が報じている。
捜査開始を許可する書類は4日にファキン判事が署名したもので、復活祭(イースター)明けに公表される予定だったが、11日午後にエスタード紙が公表したことで全メディアに流れた。
それによると、最高裁の管轄では総勢98人が捜査の対象になる。
中央政界の捜査対象者は、現テメル政権の閣僚8人と、下院議員39人、上院議員24人だ。
中でも目立つ顔ぶれは、民主運動党(PMDB)党首のロメロ・ジュカー上院議員や、民主社会党(PSDB)党首で14年の大統領選候補だったアエシオ・ネーヴェス上院議員で、共に5件で捜査対象となっている。それに、前上院議長のレナン・カリェイロス上院議員が4件で続いている。
また、エリゼウ・パジーリャ官房長官(PMDB)、ジルベルト・カサビ科学技術相(社会民主党・PSD)、現下院議長のロドリゴ・マイア下院議員、元下院議長のマルコ・マイア下院議員(労働者党・PT)らが2件で捜査対象となった。エウニシオ・オリヴェイラ上院議長(PMDB)も1件で対象となっている。
その他に目立つ大物政治家としては、アロイージオ・ヌーネス外相(PSDB)、前外相のジョゼ・セーラ上院議員(前外相・PSDB)、元官房長官のグレイシ・ホフマン上院議員(PT)、元農相のカチア・アブレウ上院議員(PMDB)、元サンパウロ市市長のマルタ・スプリシー上院議員(PMDB)、元鉱山動力相のエジソン・ロボン上院議員(PMDB)、元大統領のフェルナンド・コーロル上院議員(キリスト教労働党・PTC)などの名前があがっている。
閣僚や連邦議員は最高裁で裁きを受ける要職政治家特権(フォロ・プリヴィレジアード)の対象となっており、彼らが関与する疑惑に絡んだ捜査の対象として、レナン上院議員の息子でアラゴアス州知事のレナン・フィーリョ氏ら知事3人と州議員1人、市長2人、連邦会計検査院(TCU)判事1人、その他の20人も最高裁での捜査対象とされた。20人の中には、メンサロン事件主犯の元官房長官、ジョゼ・ジルセウ氏(PT)やギド・マンテガ元財相(PT)らも含まれている。
政党別で最も多いのはPTの20人で、PMDBが17人、PSDBが13人で続いている。