4月17日から5月19日まで、第19回目となるインフルエンザの予防接種全国キャンペーンが開催される。また、週日は接種を受けに行けない人達のため、5月6日の土曜日は保健所も開く事になっている。
16年のインフルエンザ患者が予想より早い時期から発生し、その数も例年を上回っていた事から、今年のキャンペーンは例年より早く始まる。インフルエンザの予防接種は効果が現れるまでに2週間を要し、その効果は9カ月しか持たない。
キャンペーン用のワクチンは、その年に流行する可能性のあるウイルスに対抗できるよう考慮して用意される。今年はA型とH1N1型の混合タイプで、16年のワクチンにも含まれていたH1N1型のウイルスに対する抗体に微妙な変更が加えられたという。
キャンペーンの対象となるのは、妊婦と出産後45日以内の女性、60歳以上の人、生後6カ月~5歳未満の子供、高コレステロールや肥満、糖尿病、喘息などの薬を飲み続けているなどの慢性的な疾患・問題を持っている人、医療関係者、教育関係者、刑務所の収監者などだ。
医療関係者への予防接種は10日から始まったが、その他の人達への接種は17日に始まる。
卵に対するアレルギーのある人は、予防接種を避けた方が良い。また、接種当日、発熱その他で体調を大きく崩している人は、回復を待って接種を受けた方が良い。鼻水など、軽い風邪をひいた程度の症状の時は受けても構わない。
インフルエンザは、重症化すると肺炎や心臓疾患などを引き起こし、死に至る可能性があるが、予防接種を受けておくと重症化しにくい。また、予防接種によって免疫が出来た人が多いと、職場や学校などの閉鎖空間内での感染蔓延を防げるため、周囲の人を守る事にも繋がる。種々の病気の患者と接する機会の多い医療関係者はもちろん、教育関係者や刑務所の収監者が予防接種の対象とされるのはそのためだ。