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《ブラジル》マット・グロッソ州=土地なし農民9人を惨殺=農園主らが殺人者雇う?

 ブラジル中西部のマット・グロッソ州タクアルス・ド・ノルテで19日、武装した男性の一団が土地なし農民の定住地に侵入し、農民9人を殺害する事件が起きた。

 殺害現場は森林の中の込み入った場所で、最も近いコウニザ市からでも300キロ。しかも、外部からのアクセスは土道と舟を組み合わせねばならないという悪条件の場所で、強い雨も降っていたため、当局に事件発生の通報が入ったのは20日になってからだった。

 カトリックの司牧会によると、この地域への土地なし農民定住は2002年から始まり、70家族が住み着いている。

 事件の通報を受けタ当局は、周辺の警備強化のため、軍警の特別部隊派遣を決めたが、同部隊は21日に同州州都のクイアバを出、23日夜、コウニザに到着。タクアルス・ド・ノルテに着くのは24日の予定だ。

 同地域の土地なし農民は事件後も脅迫を受けており、身の危険を感じタ農民の一部は、既に定住地を離れたともいう。

 回収された遺体は既に腐敗し始めていたが、法医学研究所での身元解明も終わった。23~57歳の農民9人は山刀や銃で殺害されており、一部の遺体には、拷問などを受けた後もあった。

 9人の内、3人はロンドニア州から来ていた農民だったため、遺体は地元に搬送され、23日に埋葬された。

 警察は、この事件は農園主らが雇った殺人者によるものと見ている。同州保安局は、この事件の全容解明のため、軍警19人と市警4人、消防士3人、鑑定士4人、小型機の操縦士2人からなる特捜班を設置する事を決めた。同特捜班には、森林地帯で活動するための特殊訓練を受け、土地なし農民と農園主らの抗争についての知識も持っている警官が配属される予定だ。

 事件の数日前に定住地を出たという農民は、この地域の土地争奪戦は熾烈で、農園主の中には、裁判で負けても、銃で土地を奪い取ると口にする人もいるという。

 今回の大量殺人事件の犯人は、覆面をして定住地に侵入しているが、警察は既に、複数の容疑者を特定したという。

 土地なし農民問題を扱っているカトリックの団体によると、同州ではこの10年間に殺された土地なし農民が120人に上る。定住地を追われた家族は1336、銃などで脅されたという届出も4421件出ているが、殺人犯検挙は未だにゼロだ。

 また、今回の事件後、町に出ていた家族が帰ってこないと訴えている家庭もあるとされ、犠牲者がさらに増える可能性があるが、州保安局では、行方不明者の情報は受け取っておらず、土地なし農民への脅迫についても何の通報も受けていないとしている。(24日付G1サイトなどより)

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