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アウキミン・サンパウロ州知事=地下鉄5号線建設などを活性化=結果的にLJ企業を後押しか

 ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事は2016年下半期に州の公庫から事業補強費を追加調達したが、これは結果的に、ラヴァ・ジャット作戦での疑惑企業の事業を進めることになったと、24日付現地紙が報じている。
 これらの資金はサンパウロ市地下鉄5号線の延長工事と、タモイオス高速道、環状線北部の建設を進めるための費用だ。アウキミン知事は5号線に関して、17年中に残りの駅の大半を開通させると約束していた。
 地下鉄5号線と高速道などの工事補強費は、総額9億8500万レアルに上った。追加資金は他の事業の予算を削って回されており、5号線の工事補強費は16年度の予算の14%に相当。高速道の一部では、当初の建設予算の50・1%分が補強されたという。
 奇しくも、州政府が優先的に推進しようとしている事業は、ケイロス・ガウヴォン、セルヴェング、OAS、カマルゴ・コレア、オデブレヒトといった、ラヴァ・ジャット作戦で疑惑対象となった企業が担当している。
 州の公庫の資金源は商品流通税(ICMS)や社会経済開発銀行(BNDES)からの調達でまかなわれているが、税収増には限界があり、予算の振り分けは法令上の制約もある。銀行融資を受けるには、州議会の承認も必要だ。