ホーム | 日系社会ニュース | 日伯文化を比較する良書=ポ語版を電子書籍で発売

日伯文化を比較する良書=ポ語版を電子書籍で発売

『Sinto muito,mas não sou japonesa』の表紙

『Sinto muito,mas não sou japonesa』の表紙

 今月18日に日向ノエミアさんの著書『Sinto muito,mas não sou japonesa』がe-galaxia社より電子書籍で出版された。価格は19・90レ。この著書は日本で出版された『悪いけど、日本人じゃないの』(柏書房、2013年)のポ語版だ。

 日向さんは二世で、サンパウロ州立総合大学仏文学科卒業後、24歳で初訪日。日本人男性と結婚し、現在は日本に在住している。早稲田大学、上智大学、慶應義塾大学、東京外国語大学などで非常勤講師としてポルトガル語及びブラジル文学を教えている。

 日向さんが日本の生活で体験したカルチャーショックや日本の文化について綴ったエッセイだ。ポ語を勉強する人にとっては、日本で出版された原本と今回の電子版をそろえれば、両国の文化を比較するエピソードを、両国語で読み比べできる一石二鳥の内容だ。

 「はっきりと言う」ようにブラジル式に育てられた彼女が、「以心伝心」の文化を持つ日本で感じた差。でも、日本で過ごす月日が長くなり、年配になるにしたがって、逆にブラジル人の物言いにかちんとくることも多くなってきたとか、興味深い体験が織り込まれている。

 紹介のために来社したe-galaxia社の松酒三華さんは、「これから日本に行く人にはこの本を日本の慣習や文化を学ぶのに役立ててほしい。また、ポルトガル語を勉強している日本の方にもブラジル人の考え方を知ってもらい、日伯の相互理解につながれば幸い」と話した。

 本書は電子書籍サービスのiBooks、Google play、Kindle、kobo、Levで配信しており、どこの国からでもスマートフォンやタブレットなどで購入して読める。

 同社では、電子書籍を3年ほど前から毎月5冊程度、出版しており、グローボ局で活躍するゼッカ・カマルゴ氏や、著名な企業コンサルタントのマック・ゲリンゲー氏の著書も出版している。

 詳しくは同社サイトで(http://www.e-galaxia.com.br/produto/sinto-muito-mas-nao-sou-japonesa/)