25日、最高裁第2班が、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の報告官をつとめるエジソン・ファキン判事の意向に反し、パラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事による一審で有罪となっていた、ルーラ元大統領(労働者党・PT)の親友の牧畜企業家、ジョゼ・カルロス・ブンライ被告らに人身保護令を適用することを決めた。26日付エスタード紙が報じている。
最高裁第2班ではこの日、パラナ州連邦地裁で有罪判決を受けた3人の被告に対する人身保護令適用を判断する投票が行われる予定だった。1人目は進歩党(PP)元会計のジョアン・クラウジオ・ジェヌ被告、2人目がブンライ被告、3人目はメンサロン事件主犯でLJでも起訴された元官房長官のジョゼ・ジルセウ被告(PT)だ。
いずれの件も、ファキン判事は逮捕拘束を続行させるよう薦めたが、ジウマール・メンデス、ディアス・トフォリ、セウソ・デ・メロ判事が反対し、その意向は3度とも覆った。
ジェヌ氏は昨年5月に逮捕され、同12月の1審で、ペトロブラスの事業契約にまつわる贈収賄計画に組織的に加担し、賄賂を受け取った罪で、8年8カ月の判決を受けた。この判決で逮捕状態は自動的に延長された。
だが、以前から「モロ判事の逮捕拘束は長すぎる」と批判していたメンデス判事は、事件に関与したPPの政治家は現在要職を離れており、再犯の可能性が低いと主張。トフォリ判事は、2審で有罪となった時点で刑執行を認めた最高裁の判断を理由に人身保護令適用を支持した。同被告の2審のめどは未定だ。
15年11月に逮捕されたブンライ氏は、PTの負債を払うためにシャヒン銀行から不正な融資を受けたことや、返済免除の見返りにシャヒン・グループとペトロブラスとの事業契約が成立したことなどが発覚し、16年9月に9年10カ月の実刑判決を受けた。
ファキン判事は前任の故テオリ・ザヴァスキ判事の意向を引き継いでブンライ氏拘束を求め、リカルド・レヴァンドウスキー判事もそれに賛同したが、残る3判事が反対した。ブンライ氏の場合は健康面も考慮された。
ジルセウ氏に関しても、今年2月にファキン判事が出した暫定令に反し、人身保護令適用を認めるべきとの判断が優勢だったが、ファキン判事が連邦検察庁の見解を聞く機会を設けたため、投票は延期された。
また、LJの報奨付供述で嘘をついたことが判明して逮捕されたロビストのフェルナンド・モウラ被告には、偽供述だけでは逮捕の理由にならないとし、自宅軟禁が妥当との判断が下された。