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東西南北

 労働法改正をめぐり、大揺れのブラジルだが、その混乱は改正を承認した下院でも全く同様だった。院内での話し合いの最中にも改正反対派の議員らは、ちぎれた労働手帳を拡大コピーして立て札にしたり、「CLT(労働法)」と大書し、紫色(労働手帳の色)で塗った紙製の棺桶や十字架を持ち込んだりしてロドリゴ・マイア議長らに迫り、反対の意をアピールした。ジウマ氏の大統領罷免などでの抗議運動でもそうだったが、議論は激しく白熱しているのに、抗議の中にこうした機転の利いたユーモアを乗せてくるところがいかにもブラジル流。ニュースでこうした光景を見せられると、やはり気になるものだ。この問題の収束やいかに。

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 27日未明、エウニシオ・オリヴェイラ上院議長がめまいを起こして倒れ、ブラジリアの救急病院に入院した。倒れた直後は脳梗塞も心配されたが、病院によると、脳内の異常は特に見られないという。エウニシオ氏は今年2月、上院議長に当選したすぐあとに胆嚢の摘出手術を受けるなど、健康面でやや不安な要素を持っている。とりわけ、本日の本面で書いたような大きな法案を抱えていたことで、心労が大きかったか。
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 サッカーのリベルタドーレス杯、パルメイラスは敵地ウルグアイでのペニャロール戦で、前半は0―2と劣勢だったが、後半に3点を奪い、鮮やかな逆転勝利を収めた。だが、試合終了直後に、両チームの選手が入り乱れての乱闘事件が発生。〃闘犬〃の異名で知られるフェリペ・メロが相手選手の顔をボクサー顔負けのパンチで殴った姿が、翌朝のニュースと新聞を独占した。