ブラジル財務局によると、今年第1四半期の政府公共投資は61%減ったと28日付現地紙が報じた。
前の労働者党政権の看板政策だった経済活性化計画(PAC)は昨年同期比で69%減った。持ち家政策の「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィダ」分も含めたPACの投資額は86%減った。
政府が制御可能な裁量支出の一部である公共投資が61%減った事で、裁量支出全体は24%減ったが、社会保障費と人件費は各々、5・2%と7・1%増えた。昨年の第1四半期は301億レだった社会保障費の赤字は、401億レに増大している。
アナ・パウラ・ヴェスコーヴィ局長によると、第1四半期の裁量支出は11年の水準まで減っている。今回のデータは、不況による税収の伸び悩みと削減困難な支出の伸びで、第1四半期の政府会計が芳しくなかった事を示す。
インフレ調整後の税収は実質5%減で、第1四半期の赤字は182億レだ。直近12カ月の赤字は1565億レアルで、国内総生産(GDP)の2・44%にあたる。政府目標は年末時点の赤字を1390億レアルに抑えることだ。
他方、連邦下院、連邦会計検査院、公選弁護人事務所(DPU)は支出上限を突破している。特に、DPUの経費は昨年同期比24%増えた。このまま支出増が続けば、他の機関の支出を減らさねばならなくなる。