【らぷらた報知4月20日付】去年は「世界ウチナーンチュの日」が正式に沖縄県により制定された。その提案者であるアルゼンチン出身県系二世の比嘉アンドレスさん(42)と、ペルー出身県系三世の伊佐正アンドレスさん(26)は、このたび「世界日系人の日」をつくろうと始動した。これは日本に限らず国内外の日系アイデンティティの再確認を求めるものだ。このお二人に特別インタビューを行った。
(1)今のお仕事は?
比嘉アンドレスさん=現在、名護市国際交流会館で働いています。今年で4年目です。
伊佐正アンドレスさん=現在、名桜大学国際交流センターで働いています。
(2)いつ頃からこの「世界日系人の日」の設立について考えているのか? きっかけは?
2人=「世界日系人の日」を考え始めたのは、約2年前です。私たちは昨年の第6回世界のウチナーンチュ大会で制定された「世界のウチナーンチュの日」の発案者です。
「世界のウチナーンチュの日」を作ろうと考え始めたとほぼ同じタイミングで、沖縄にルーツを持っている人だけではなく、他都道府県にルーツを持つ日系人のためにも「世界日系人の日」を設立しようと考えました。
当時、私たちは日系人国際社会についていろんな議論をしました。例えば、日系人としてのアイデンティティの強化や日本国内外での日系人の存在や立場、日本の文化や言語をどういう風に次世代の日系人たちに継続できるのか、どのように日系人同士の絆・交流を深めることができるのかなどについて話し合った結果、「世界日系人の日」のアイディアが思いつきました。
(3)予定日は?どのような活動を予定しているのか?
2人=予定日について、今から日本国内外の日系人コミュニティや団体などと話し合いながら決めて行きたいと考えています。
その日の活動に関しては、世界日系人の日に合わせて、日本国内外で日系人国際社会に関するシンポジウム・会議やイベント等を行ない、それを機に、日系企業による国際ビジネスのチャンスを生み出し、世界の日系人のアイデンティティや日系人同士のネットワークの強化についてディスカッションできればと思っています。
また、日系人アーティストや日系料理の紹介もしていきたいと考えています。
(4)アルゼンチンに在住の日系人に求めることは?
2人=現在、日系三世、四世が圧倒的に多い日系人社会では、祖父母たちの日本文化や言語を継承することが難しくなってきています。特に新しい世代には日本語がわからない方も多いです。
そこで、直ぐにやるべき事は、日本の芸能を広げる事です。日本の踊り、太鼓、歌など、様々な芸能活動を通じて次の世代に伝えて行く。そうすれば、日系人のコミュニティだけでではなく、地域の日系人ではない方にも日本の素晴らしい文化を紹介しながら、日本文化に対する興味や感謝が生まれ、日本文化のアピールにもなります。