ブラジル国内の様々な業種の商業分野で働く労働者の組合である全国商業連合(CNC)が、全就労・失業者台帳を解析した結果、17年第1四半期は、25業種中、13業種で正規雇用が増えた事がわかった。
新規採用者数から解雇者数を引いた雇用創出数が昨年より20%以上増え、しかも1万を超えたのは、製靴業(1万9418)、農業や林業(1万4091)、繊維加工・被服製造業(1万3383)、ゴム、皮革類加工、製造業(1万2905)の四つで、金属工業、機械工業、電気・通信材料製造業、輸送材製造業、製材・家具製造業、化学・医薬・香水類製造業、不動産業なども2割以上雇用が増えた。
雇用が増えたのは輸出に関連した業種が多く、第1四半期に輸出した品やサービスの平均価格は昨年同期比で21・3%上昇した。全体で見るとまだ雇用喪失の方が大きいが、昨年の第1四半期は30万3129の雇用喪失だったものが、6万4378にと、80%近い改善を見た。
第1四半期は為替の動きも幸いしたが、同期間中の工業生産が0・3%しか伸びていない事を考えれば、輸出した品やサービスの平均価格が21・3%伸びた事は特筆に価する。加工品や半加工品の輸出の伸びは各々14・9%と11・6%だったが、基本財の輸出は39・1%伸びた。
加工品の中で特筆すべきは、1万9418の雇用創出を見た製靴業だ。この事は、雇用創出が最も多かった自治体が、男性用の靴の製造で知られるサンパウロ州フランカ市(4685増)だった事でも実証される。自治体別の雇用創出は2位はリオ・グランデ・ド・スル州サンタクルース・ド・スル市の4654で、同州ヴァカリア市の3685、ミナス・ジェライス州ノヴァ・セラナ市の3307などが続いている。(2日付エスタード紙より)