ブラジル日本文化福祉協会が先月29日午前、『第152回定期評議員会』を行った。呉屋新城春美会長の続投が正式に決定し、2期目となった呉屋会長は「青年による文協活性化」を目標として挙げた。今週中に15人の追加理事を決め、6月には各委員長、地方理事などを含めた新体制が整う。
同評議員会では呉屋氏を会長とするシャッパ「統合と進歩」が正式に承認され、理事会と評議員会の各役員の名前が呼ばれ、拍手で受け入れられた。挨拶に立った呉屋会長は理事会と評議員会に青年メンバーを入れたことを語り、「経験豊富で新鮮な気持ちの青年役員も選んだ。文協に新しい風を吹き込んで欲しい」と期待した。
理事会メンバーに入った青年メンバーは第四副会長の西村ロベルトさん(36、三世)、第六に秀島マルセロさん(47、三世)。評議員会に第三副委員長の白石マルセロさん(46、三世)、第三理事に栗田クラウジオさん(35、四世)ら。選出された青年らは青年文協(CJB)やサンパウロ大学生援護連盟(ABEUNI)の委員長などを務めた経歴を持つ。
また、呉屋会長は今年中の文化ホール完成、国士舘スポーツセンターの将来的な利用企画作成を課題に挙げた。来年の110周年記念祭については「皆さんの働きのおかげで必ず成功すると信じている」と語った。
評議員会会長となった山下ジョルジさん(73、二世)は「日系人は増加していくが、文協会員は減少するばかり。文協として地方文協との連携、日伯関係の強化に努めたい」と意気込んだ。
評議員会会長を6年務めた原田清さん(76、二世)は「日本文化でもまだまだ知らなかったことに気付かされ、勉強になった」と一言。また、今期就任した山下氏については「腕が立ち、日本文化をよく知っているため安心して評議員会を任せられる」と微笑んだ。
16年の会計報告が行われ、収入430万1660レ、支出455万9441レ、営業外利益は4万9423レで20万8357レの赤字となった。15年度も11万8308レの赤字で、呉屋会長の任期中は2年とも黒字ではなかった。
文協関係者は「赤字の原因は会場賃貸料など収入の減少などにより対応できなかった固定経費の支払い、史料館や国士舘などの管理費など。2016年の赤字増額分は一昨年の赤字から累積した形」と説明した。