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《ブラジル》フォルクスワーゲンがサンカルロス工場に投資=メキシコにエンジン輸出へ

 ブラジル・フォルクスワーゲン(FW)サンカルロス工場が、同社の世界戦略の一環として、メキシコで製造中の車のエンジンを製造・輸出する事になり、5千万レアルの投資を行うと4日付エスタード紙が報じた。
 同工場で製造する事になったのは、メキシコで製造中のJetta、Golf、Golfヴァリアントに使う、EA211、1・4リットル型エンジンだ。
 現在メキシコ工場で製造しているエンジンは、パラナ州のサンジョゼ・ドス・ピニャイス工場で製造中のGolf用とは燃料の仕様が違うため、適合のために5千万レアルの設備投資が行われる。サンパウロ州内陸部のサンカルロス工場からは、今年後半から2020年にかけて25万機のエンジンが輸出される見込みだ。
 同社では、メキシコ向けのエンジン製造開始により、現在在籍中の従業員の雇用確保と給与の全額支給が可能になると見ている。同工場の2014年以降の設備稼働率は40~60%で、自主退社募集や集団休暇、レイオフ、給与減額を伴う時短就業といった制度での生産調整を余儀なくされていた。当面は新規採用は行わない意向だ。
 同社以外の国内自動車メーカーで、エンジン製造に向けた投資実施を発表したのはトヨタだ。同社では5億8千万レアルを投じて、15年半ばにサンパウロ州ポルト・フェリスに工場を開設。同工場では現在、Etios用のエンジンを製造しているが、昨年12月に、カローラ用のエンジン製造のために6億レの投資を行うと発表している。