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《ブラジル》初の政府独自の衛星打ち上げへ=通信、国防の強化に使用

 ブラジル政府が、ブラジル北部アマパー州に隣接する仏領ギアナのクールーにあるフランス国立宇宙センターから、4日午後5時半に静止衛星を打ち上げると同日付現地紙、サイトが報じた。同衛星は民事、及び軍事にも利用される。
 国内ブロードバンド拡張計画(PNBL)を担ってきたテレブラス社所有の衛星は、連邦政府の戦略的通信や、僻地を中心とした通信網拡張のために利用される。
 重量5・8トン、アンテナ込みで全長7メートルの衛星は、地球から約3万6千キロメートルの軌道を地球の自転と同じ周期で周回する。ブラジルからは常に静止しているように見え、ブラジルの領土と大西洋に電波を届ける。耐用年数は18年だ。
 打ち上げは3月21日の予定だったが、仏領ギアナでゼネストが発生し、延期されていた。
 ブラジルの領土上を飛び、電話、テレビやインターネットなど、様々な目的のための接続を提供する衛星は多数あるが、今回はブラジル政府がコントロールする初めてのものとなる。実務は国防省とテレブラス社が共同で行う。
 この衛星は、軍の機密通信を守り、地上施設だけでは困難な領土全域の高速データ通信を可能にするもので、ブラジルの主権維持のために欠かせないと政府は述べている。
 宇宙開発庁特別政策・戦略投資部長のペトロニオ・デ・ソウザ氏は、「これでブラジルは自らの手で国土通信を制御できるようになる」と語った。