伝統に根ざしつつ現代的な日本を伝えることを狙いにしたJH。だが、来場したブラジル人が頻繁に口にしたのは、「もっと現代的な側面も見てみたい」という意見だった。
「手先の機用さや知恵が結集し、近代的な姿が見られた」と日系人が頷く一方、背景知識のないブラジル人にとっては少し難解だったかも。
一方で、分かりやすいウォシュレット付きトイレは大好評! トイレの個室からは時折笑い声が漏れ、「温水で洗えてすごいぞ」と大声で吹聴する人まで現れた。当地は公共トイレがほぼ皆無、あっても汚い。キレイなトイレというだけで大歓迎、しかも温水。分かりやすく「日本の清潔さ」を体験したようだ。
日本文化の奥深さを表現する素晴らしい展示ではあるが、「分かりやすく伝える」工夫も重要だ。体験的理解を進めるコーナーをもっと作ってもいいのでは。(航)