《ブラジル》民間医療保険の新しい解約規定が発効＝即座の契約解除が認められる

　民間医療保険プランの解約に関する規定が、１０日より有効となったと、１０日付現地サイトが報じた。
　国家医療サービス監督庁（ＡＮＳ）によると、この解約に関する新規定は、１９９９年１月以降か、連邦法１９９８年９６５６号に基づいて契約されたプランに宛てはまる。
　ＡＮＳの契約問題解決規定４１２号によると、医療保険サービスを行っている企業は、契約者から解約の意志を告げられた時点で即刻、解約に応じなければならない。
　同規定はまた、契約者が医療保険プランの支払いを滞らせている場合も即刻、解約となることも記している。その場合、滞納金の支払い義務は引き続き、消費者側が負うことになる。
　民間医療保険プランの解約に関する規定は、個人契約、企業契約、労働組合による契約の各々について、明確な基準を定めた。また、保険会社、契約者双方の義務も明言しており、保険会社に対しては契約解除確認書送付の義務と確認書の送付期限、未払い金などの通達義務などを定めた。
　ＡＮＳは同規定制定の目的を、契約者が解約を望んだ際に、疑念なく、安心して解約できるようにし、解約希望者と事業者との意思疎通に際し、誤解が生じないようにすることだとした。
　これまでは、個人契約または家族契約の代表者が解約を望んだ場合は、扶養家族や依存者も解約対象となっていたが、新規定では、代表者が抜けても、残りの契約者は契約を継続する事が出来る。
　企業単位または組合単位での集団契約で代表者が解約する場合は、集団契約の従属的契約者（従業員や組合員）も解約対象とするかどうかは、ＡＮＳの新規定に従わなくてはならない。
　個人契約または家族契約の代表者が取り消しを望んだ場合、契約時に定められた違約金を支払う義務は継続する。
　新規定による解約の規定義務を果たさない事業者は、３万レアル（およそ１０５万円）相当の罰金の対象となる。