アマゾナス州マナウス市に住み着くベネズエラ出身の先住民が急増する中、幼少の子供3人が結核に罹患している事が確認された。
ワラオ族と呼ばれる先住民が何百人も住み着いているのは、同市内の橋の下と、高速道の脇だ。
同市市役所によると、今年に入ってから同市に住み着き始めたベネズエラからの先住民は400人を超えている。これらの先住民は皆、母国での経済危機や食料不足が深刻化したために、同国内では暮らしていけずにブラジルにやってきた。
アルトゥール・ネット市長は4日、ベネズエラからの先住民の急増に関し、社会的な緊急事態を宣言し、女性局や社会福祉人権局の担当者に、最大限の注意を払うよう、促した。同市に流入してきた先住民には、子供から高齢者まで全ての年齢層が含まれている。
先日来、結核感染が確認されているのは、4歳の男児と女児各1人と生後9カ月の赤ん坊だ。女児は既に退院許可が出たが、赤ん坊は10日に感染が確認された。
ネット市長は11日に連邦政府関係者と、12日には州政府と同件に関する話し合いを行い、対策を検討する。
カリタス修道女会の関係者によると、同市に住み着いたベネズエラからの先住民の中からは、肺炎をこじらせて死亡した子供が1人、死因は不明だが死亡した大人が1人出ているという。
同市では非常事態宣言後もまだ、具体的な方策が定まっていないが、連邦検察庁は、国と州、市が協力して、先住民の文化や実態、必要にそった対策を講じる必要があると訴え、関係諸機関に具体的な情報を提供するよう、求めている。
ベネズエラの政情は予断を許さず、抗議行動に伴う死者の数も10日までに38人と、日を追って増えている。(8、11日付G1サイトより)
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