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ブラジル最大手イタウ銀行=証券会社の株式の49.9%を買収=ライバル会社同士の合従連衡

 【既報関連】ブラジルの民間銀行の最大手、イタウ銀行は11日、国内最大の独立系証券会社XPインヴェスチメント(XP社)の株式の49・9%を57億レアルで購入すると発表した。12日付現地紙各紙が伝えている。
 XP社は国内で唯一、株式公開を果たした独立系証券会社で、「投資資金を旧来の銀行から我々に」のスローガンで、イタウ銀行も含む、旧来の大手銀行を悩ませる存在だった。
 この株式売却交渉は、イタウ銀行と、XP株を保有するジェネラル・アトランティック社、ディナモ社との間で交わされており、イタウ銀行は、XP社に対して6億レアルの資本投入も行う。
 イタウ銀行のXP社への資本参加率は今後も拡大していき、最終的には74・9%に達することで合意が成立している。イタウ銀行は2020年にXP株の12・5%を買い足し、2022年にはさらに12・5%を買うとしている。
 XP社の経営は当面、株式の50・1%を持つ創立者のギリェルミ・ベンシモル氏と共同経営者たちが担当する。
 XP社には今後、顧客に対して、今回の株式売却を説明、説得する事が求められる。同社は数年前から「投資資金を大手銀行から引き上げて、我が社へ!」と激しいキャンペーンを行って顧客を獲得してきたからだ。
 49・9%の株式をイタウ銀行に売却したことで、XP社の新規株式公開は取りやめとなる。
 XP社とイタウ銀行の株式売却交渉は、中銀ならびに経済防衛行政審議会(Cade)の承認を待って最終成立となる。