サンパウロ市では、今年に入ってからの4カ月間で、自転車が盗まれたという届出が昨年同期比で12%増えている。
1~4月にサンパウロ市内93カ所の警察に届出があった自転車の盗難や強奪事件は703件に上り、昨年同期よりも12%増えた。
防犯カメラの映像を見ると、未明にとある民家に近づいた男性が、車庫の中に入りこむと自転車を抱え、門を閉めて出て行ったという例や、コンドミニアムの柵を壊して車庫に侵入したが、その日は何も盗まずに帰って行った男性が、翌日も縄持参で現れると、縄で自転車を縛って塀の外の歩道に下ろしてもち逃げるという例もある。
また、仕事に行こうとして自転車に乗って走っていたら、真昼間から武器を持った男達に囲まれてしまい、自転車からメガネ、携帯電話、お弁当まで盗まれたという男性もいる。
サンパウロ市には500キロ近い自転車専用レーンがあるが、治安が悪いため、通勤以外、自転車は使わないという人もいる。
また、自転車の盗難や強奪が増えている事を受け、保険に加入する人も増えている。保険に加入した女性の一人は「男性で被害に遭った人も知っているけど、女性だと、独りの時の危険度が高いと思って保険に入った」という。「誰だって、強盗とかに遭って冷や水をかけられた気分をもう一度味わいたいなんて考えないでしょ」という人もいた。
州政府が今年の年頭に開設した「コンスルタ・ビシクレッタ」というサイトは、もう7千人のアクセスがあった。このサイトでは、自転車の車体番号で、盗難車か否か那どの情報が即座に確認できる。盗難にあった自転車を高く売りつけようとする人などがいても、出所が確認できるようになっている。(16日付G1サイトより)
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