ブラジル神経内科学会(ABN)が16日、国内で行ったアンケート調査の結果、頭痛を感じると自分で勝手に薬を飲むという人が81%いる事がわかったと発表した。
アンケート調査はインターネットの社会ネットワークを通して行われ、2318人が回答した。自分が使った薬を他の人にも勧めた事がある人は58%、医者以外の人の指示に耳を傾けるという人は50%おり、頭痛の時は医者に行く可能性ありと答えた人は61%のみだった。この調査は、「頭痛撲滅デー」である19日にあわせて行われた。
医者にもかからず、事故処方で薬を飲む人がこれほど多い事は、ABNの関係者を驚かせた。
同調査のコーディネーターでもあるマルセロ・シシアレリ氏は、「自己処方で薬を使うと、頭痛が起きる回数が増え、痛みも強くなる可能性が高い」と警告した上で、月に3回以上頭痛が起きる状態が3カ月以上続いている人は、受診するよう勧めている。
同調査では、回答者の87%が偏頭痛に悩んでいる事も判明した。シシアレリ氏は、風邪をひいた時のように、ほかの病気に付随して起きる痛み以外の頭痛は、慢性化した偏頭痛のように、頭痛そのものが病気である可能性を指摘した。偏頭痛の特徴は、片側だけがズキズキと痛む事で、痛みは穏やかなものから激しいものまで幅があり、普段は気にならない騒音や光が非常に気になったり、吐き気を伴ったりする事がある。回答者の約半数は慢性的な頭痛に悩んでおり、月に15日以上、痛みを感じているという。
偏頭痛で悩んでいる人の28%は仕事をしておらず、慢性的な偏頭痛に悩んでいる人の場合はその比率が33%に及ぶ。この数字は、頭痛が職業にも影響している事を表している。
また、慢性的な偏頭痛に悩んでいる人ほど、鎮痛剤を多用する傾向があり、1週間に3回以上鎮痛剤を使うという人が70%以上いた。
この調査の目的は、頭痛に悩む人のプロフィールを知り、頭痛が慢性化してしまわないように始動する事にある。
シシアレリ氏が推奨する対応策は、運動をするとか、健康的な食生活を心がける、水分を充分にとるといった、予防的なものだ。もちろん、薬を使う事も対応策の一つではあるが、むやみに鎮痛剤を使う事は避けた方が良いという。
同氏によれば、「(頭痛を含んだ)痛みは体の中の何かが間違った状態にある事を示しており、私達に何らかの処置をとる必要がある事や、予防に心がけるべき事を教えようとしてくれている」のだという。16日付アジェンシア・ブラジルなどより)