昨年のリオ五輪・パラリンピック閉幕から8カ月経ったが、リオ五輪組織委員会は今も1億1700万レアル(40億円相当)の債務に苦しんでいると、17日付現地紙が報じた。
本来の債務は1億3200万レアルだったが、五輪組織委は、債権者との交渉の末、1500万レアルの減額に成功した。しかし、1億レアルを超える債務は依然残っている。
債務の大部分はパラリンピック開催経費として発生したものだ。パラリンピック開幕前に、組織委は資金不足を理由に開催規模の縮小を願い出たが、国際パラリンピック委はそれを受け入れず、連邦政府と、リオ州政府が不足分を公費で賄うことになった。
連邦政府は1億レアル、リオ市は1億5千万レアルの拠出を約束したが、実際に捻出されたのは、連邦政府から7千万レアル、リオ市から3千万レアルだった。
組織委はリオ市を責めたが、エドゥアルド・パエス前市長は「国際五輪委に言ってくれ」と取り合わず、マルセロ・クリヴェッラ現市長は「契約内容を見直している」とするのみだ。
五輪後の財政難は競技面にも影響している。16日付現地紙は、石油公社ペトロブラス(PB)社が、2011年以来6年間続けていた、重量挙げ、フェンシング、ボクシング、テコンドー、ボートの各協会への支援停止を報じた。
また、2012年に連邦政府が導入し、PB社も2013年以来、4年間参加してきた「ブラジル・メダル計画」での柔道支援も打ち切られる。
PB社は2011年から17年1月までに、各種目競技団体への支援金として8050万レアルを出していた。
PB社はその他にも「チーム・ペトロブラス」の名前で、15種目の選手を個人的に支援した。その中にはカヌーのイザキアス・ケイロス、バレーボールのセルジーニョ、柔道のマイラ・アギアール、パラリンピック水泳のダニエル・ジアスなどがいる。
ブラジル・フェンシング連盟は予算の半分をPB社からの支援金に頼っており、「今後が非常に心配」とリカルド・マシャド会長は語っている。
また、ボート連盟、重量挙げ連盟も、今後の連盟運営は困難になるとしている。
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