中国外務省ラテンアメリカ・カリブ海担当部の祝青桥氏が19日、「ブラジル政治の変動は、中国とブラジル両国間の関係には影響しない」と発言したと同日付現地ニュースサイトが報じた。
同氏は「ある国と協力関係を結んだ時は、それが長続きし、発展するように、長期的、戦略的視野に立つ事が肝要だ」と語り、中国国営企業は、ブラジル、ラテン・アメリカ・カリブ海諸国への長期投資を優先事項としているとした。
北京で記者団に対応した祝氏は、中国企業はその市場の潜在的な力を重視して投資先を決めていると語った。
「政治危機や経済危機は両国企業間の協力関係にリスクをもたらす事があるが、それはあくまで短期的なものだ。一般的に、それほど酷い影響が出ることはない」とも語った。
中国外務省によると、中国は昨年、100億ドル規模の対ブラジル投資を行っており、累積投資額は、エネルギー部門や交通部門などのインフレ整備と農業部門を中心に、300億ドルに達した。
祝氏は、ブラジルは中国にとって、ラテン・アメリカ・カリブ海地域の通商額の3分の1を占める大切な国だと強調した。
同氏はさらに、ブラジルから中国への輸出は、農産物や鉱産物、食肉といったコモディティが主で、中国からブラジルへの輸出は工業製品が主だから、両国間の貿易は補完関係にあるとも語った。