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《ブラジル》抗議書類をパンツの中に=人気コメディアンが論客女性議員と大喧嘩

自身の番組「ザ・ノイテ」でのダニーロ(手前右)(Leonardo Nones/SBT)

自身の番組「ザ・ノイテ」でのダニーロ(手前右)(Leonardo Nones/SBT)

 視聴率ブラジル一を誇るトークショー司会者、人気コメディアンのダニーロ・ジェンチーリが29日、女性下院議員のマリア・ド・ロザリオ氏からの抗議文書に対して行った行動が物議を醸している。
 人気トーク番組「ザ・ノイテ」(SBT局)若手司会者、ダニーロは、かねてから政治風刺を行う芸風で知られていた。
 そこに噛み付いたのがロザリオ議員だ。それはダニーロが、彼女の顔写真をツイッターなどで無断使用し、風刺のネタに使っていたからだ。
 ロザリオ議員は、昨年まで長期政権についていた左派政党の労働者党(PT)の中でも、とりわけ女性や人権に関する問題の論客として知られている。現在、話題を呼んでいる極右系大統領候補のジャイール・ボルソナロ氏とも口論し、同氏の口から発せられた「レイプの価値もない女性のくせに」という発言を裁判で訴え、話題となったこともある。
 ダニーロは29日、1200万人以上がフォローしている自身のフェイスブックに動画をあげたが、その中で彼は、ロザリオ議員から抗議文書を受けたことをまず明かした。
 「うわあ、こんなの来ちゃったよ」とおどけたダニーロは次の瞬間、その書類をビリビリと引き裂き、それを自身のパンツの中へと押し入れ、それを封筒の中へ戻した。この動画は1日以内で1千万回以上見られ、30万人以上の人にシェアされた。
 するとこれを見たロザリオ議員は激怒し、自身のツイッターで「私はまたしても被害に遭った」「この犯罪者は、今度は法廷で証言することになるでしょう」と書いた。
 すると、ダニーロは今度はツイッターで「でも、彼女は弁護士への支払いをエンジェヴィクス社に依頼するのかな?」とやり返した。エンジェヴィクス社は、2014年から国を激震させ続けている政界汚職ラヴァ・ジャット作戦に絡んだゼネコン企業のひとつで、ロザリオ議員を含む、PT関係者の多くが、この会社から賄賂を受け取った疑いを持たれている。
 政治風刺に寛容な国柄ゆえに起こった一件だが、今後どうなるか。(29日付UOLサイトより)