政情不安のベネズエラからの同国人の流入が急増しており、国連難民高等弁務官事務所がロライマ州の実情視察を行っていると5月31日付現地紙が報じている。
ベネズエラでは昨年から経済状況の悪化と政情不安が重なり、国外逃亡を試みる国民が増えているが、同国との国境を有する北部のロライマ州では特に、急激な人口流入が深刻化している。
同州のパカライマ市はベ国のサンタエレナ・デ・ウアイレーン市と国境を有している。同州によると、現在までに少なくとも3万人が同州に逃げてきたという。
連邦政府によると、連邦警察に既に3千件もの難民申請が出ており、ロライマ州都のゴミ捨て場では、ベネズエラ人が先住民やハゲタカと食べ物を奪い合う状況になっているという。
この状況に対し、5月30日に国連難民高等弁務官や連邦政府、州、市の関係者からなるグループが現状を視察、問題解決の手段を探っている。
また、米州機構も5月31日に外相会議を開いて、ニコラス・マドゥーロ大統領や同国政府との対話回復に向けた話し合いを行っている。
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