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サンパウロ州=グアルーリョス市で大量殺人=バールの客5人死亡、3人ケガ

 サンパウロ大都市圏のグアルーリョス市で1日未明、覆面の男性4人が銃を乱射しながらバールに近づき、至近距離から30発以上の銃弾を浴びせるという事件が起き、女性1人を含む5人が死亡、3人が負傷したと1日付現地紙サイトが報じた。
 事件が起きたのは午前1時半頃で、覆面姿の4人組がヴィラ・サンジョアン区グアルーリョス・ナザレー道にある隣り合わせのバール2軒にいた客に至近距離から銃を連射。24~37歳の男性4人と、犠牲者の一人のおばで酒を飲んで眠っていた55歳の女性が即死し、3人が負傷した。
 事件が起きる直前に現場を立ち去って命拾いした男性は、事件の直前にパトカーが通過したのを見て不審に思い、仲間に声をかけたが、仲間が帰ろうとしなかったため、一人で現場を離れたら、覆面の男性達が徒歩で銃を打ち鳴らしながら現れて、バールにいた人達に銃弾を浴びせたと証言。男性によると、犯人達は30発以上連射した後に待っていた車で立ち去ったが、その直後にもパトカーが現れたという。
 この男性と、犠牲者の一人の兄弟は、地域浄化を口にする殺人集団が前科のある人間を処分した可能性があり、軍警の関与を疑っている。
 他方、市警備隊のメンバーは、麻薬売買や賭博で借金が出来た人物を標的とした事件との見方を示している。
 席を外していて難を逃れたバールの主人は、店の奥にはスロットマシンがあるが、現在は使っていないと明言した上で、犯人に心当たりはないと語っている。
 同市では16年1月にも、バールの前を通り過ぎた車の中から銃が乱射され、19~28歳の青年4人が殺される事件が起きている。この時は、15年12月30日に起きた軍警殺害による報復とみなされた。
 また、今回の事件が起きたバールの前では6~7カ月前にも青年が1人殺されており、住民達は軍警が犯人ではとささやきあっていたという。