かねてから経済的な国際競争力の弱さを指摘されていたブラジルだが、それが底をついたことを示す指標が出たと1日付エスタード紙が報じている。
スイスに拠点を置く国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表している国際競争力ランキングの最新版が5月31日に発表されたが、ブラジルは対象となる63カ国のうち、ワースト3にあたる61位に終わった。
ブラジルを下回ったのはモンゴルとベネズエラの2カ国のみだった。
ブラジルの順位は2010年の38位が最高で、この年からは毎年のように順位を下げていった結果、ここまで落ちた。
今回、このような結果となった理由には、ここ数年のリセッションや失業率上昇などもあげられるが、「政府の効率性」「公的融資」「貿易などの諸交渉のための機関や法の整備」という、かねてから弱点とされていた部門で最低レベルの評価(62位)を受けたことや、公共サービスの中の教育や科学研究といった部門や、投資面でも順位を落としたのが響いた。
ドン・カブラル財団のアナリスト、アナ・バーチャース氏は「問題は、他の国の競争力が上がってきている中で、ブラジルが停滞していることだ」と分析している。
ブラジルの評価値は、16年から17年にかけて、若干上昇したが、ランキングは57位から61位に落ちている。
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