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《ブラジル南部》水害はSCやPRにも=RSの被害額は1億レ超

水で覆われたリオ・ド・スル市(5日、Arcanjo 01 CB/SC)

水で覆われたリオ・ド・スル市(5日、Arcanjo 01 CB/SC)

 5月最後の週から大雨の被害が出始めたリオ・グランデ・ド・スル州(RS)に続き、サンタカタリーナ州(SC)やパラナ州(PR)でも大雨の被害が広がっていると6、7日付現地紙サイトが報じた。
 5日までに52市が非常事態を宣言したRSでは、計125市で被害が出ている。7日の時点での雨は小康状態となっているが、道路が寸断されたり、泥で動けなくなったりしているため、一部地域ではスクールバスに頼る生徒が通学できず、学校が休みとなっている。
 また、トラクターの助けがなければ横断も難しいほどの道路事情の悪化は、耕地の冠水などと共に、農作物の収穫や運送を困難にする原因になっており、雨による被害額は1億1700万レアルとの試算も出始めた。
 SCでは、ラジェス市やリオ・ド・スル市など、計90市で被害が出ている。7日は一部地域で晴れ間も見られたが、8日までは雨が残るとの予報が出ている。7日朝の時点では、西部やイタジャイ渓谷、山間部の11市で公的な避難所が設置され、2367人を収容。親戚宅などに身を寄せている人も2万1395人いると報じられた。
 イタジャイ渓谷のイトゥポランガでは防災ダムが満杯になって、水が溢れ出る状況になっている。また、大雨に伴う洪水と共に、大量の水を含んだ地盤が緩み、土砂崩れなどが起きる可能性も心配されている。
 また、洪水などで州立校の多くが休校となっている他、国道や州道の寸断や停電といった被害も出ている。
 PRでも、週のはじめからの雨で、ポンタ・グロッサなど21市で洪水などの被害が出ており、クアレンシア・ド・ノルテ市が非常事態を宣言した。クリチバ市でも25の市立校中4校が休校となり、4200世帯が停電するといった被害が出ている。カンポス・ジェライス地方では、6日の突風で、家屋の屋根が飛ばされるといった被害も出たという。
 SCやPRも8日までは雨が続く見込みで、これからも、自宅からの退避が必要となる人が増える可能性が高い。