6日に独立系ニュースサイト「オ・アンタゴニスタ」が、テメル大統領(民主運動党・PMDB)は、副大統領就任直後の2011年1月に、JBS社主のジョエズレイ・バチスタ氏所有の小型機を使ってバイーア州に旅行していた―と暴露して以来、大統領府はそれを否定していた。
しかし、7日は一転、夫人と共にバイーア州沿岸部のコマンダトゥーバ市に旅行した際にバチスタ氏所有の小型機を使ったことを認めたと、8日付現地紙が報じた。
大統領府広報局は6日に「テメル副大統領(当時)は空軍機でコマンダトゥーバに旅行した」との情報を出していたが、7日にそれを修正した。
7日の発表は、「テメル副大統領(当時)は、2011年1月12日にサンパウロ市から家族と共に個人所有の航空機でコマンダトゥーバに行き、その直後、公務のためにブラジリアに移動した。テメル一家は、14日に同じ航空機でサンパウロ市に戻った。テメル氏はその航空機が誰の所有かは知らず、使用料も払っていない」というものだった。
ジョエズレイ・バチスタ氏が、検察庁の特捜局(PGR)に提出した、所有小型機(PR―JBS)の飛行記録にはテメル大統領の移動記録も記載されている。
記録によると、テメル大統領は2011年に少なくとも2回、PR―JBSでマルセラ夫人と旅行したとある。
ジョエズレイ氏はさらに、テメル氏は旅行後、機内にあったマルセラ夫人への花のブーケについて電話で尋ねてきた上、贈り主である同氏の母親に謝礼の電話も入れてきたと供述している。
だが、大統領府は6日に、「テメル大統領は11年1月にはコマンダトゥーバになど行ってない。同地に行ったのは4月で、空軍機を使った。1月にポルト・アレグレに行った際も空軍機を使用した」と公式文書で返答していた。
検察はテメル大統領とジョエズレイ氏の関係の深さを立証するために、テメル大統領が本当にジョエズレイ氏所有の小型機を使って旅行したかを調べようとしている。
大統領府は、ここ数日で答弁を二転三転させたのは返答に急を要したことによるミスだったとして、事態の沈静化を試みている。
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