リオデジャネイロ州市警が8日朝、リオ州とサンパウロ州で、電力会社フルナスを巡る汚職摘発のための「バロン・ガトゥノ作戦」を敢行したと同日付現地紙サイトが報じた。
今回の作戦はラヴァ・ジャット作戦(LJ)関連の捜査で得た情報を基に、リオ州市警が単独で担当した初の作戦だ。従来のLJ関係の作戦は、連邦警察が行っていた。
同作戦の捜査は、LJの捜査妨害で逮捕された初の現職議員(当時)で、免職後に司法取引に応じたデウシジオ・ド・アマラル元上議の報奨付供述が発端となった。
警察によると、フルナスがセーラ・ド・ファコン水力発電所(以下、SF発電所)の株式を買い取った際に、エドゥアルド・クーニャ元下院議長らが不正を行っていた事が判明したという。
フルナスは2007年の時点でSF発電所の株式の49・9%を取得、残りの株式の買い取りも考えていた。
しかし、電力公社のエレトロブラスの傘下にある会社は、発電会社の株式の半分以上を所有する事はできないという法律故に、フルナスは一旦、SF発電所の株式の全面買い取りを諦めた。
そこで、セーラ・ダ・カリオカⅡという会社が残りの50・1%の株式を700万レアルで買い取った。
ところが、2008年2月にクーニャ被告が暫定令によって先の法的規制を削除する事に成功。フルナスは数カ月後に、セーラ・ダ・カリオカⅡからSF発電所の株式の残りを8千万レアルで買い取ったという。
デウシジオ元上議の供述によると、クーニャ被告はセーラ・ダ・カリオカⅡの共同経営者やフルナスの元職員達とも密接な関係を持っており、SF発電所の建設に関連した贈収賄や資金洗浄にも関わっていたという。
リオ市警は、これらの情報を基に計33件の家宅捜索・物証押収令状を請求し、リオ市ボタフォゴのフルナス本社やサンパウロ市9・デ・ジューリョ大通りの商業ビルなどで、同作戦を敢行した。
なお、今回の作戦で捜査対象となっている人物は誰も、法的特権を持っていない。
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