石油公社ペトロブラス社は7日、家庭用ガスボンベに使われる液化石油ガス(LPG)の価格も、ガソリンやディーゼル油と同様に月ごとに見直すと発表したと8日付現地紙が報じている。
ペトロブラスが発表したLPGの製油所出口価格の6・7%引き上げは、8日から適用されている。今回の値上げは、一般家庭に流通している13kgのボンベにのみ適用される。これにより、ボンベ1個の消費者価格は2・2%相当の1・25レアル増しとなる見込みだ。
LPGの価格は今年の3月21日にも引き上げられており、製油所出口価格の調整率は9・8%だった。
LPG価格は今後、LPGの主成分であるプロパン、ブタンの欧州相場に応じて、毎月5日に自動的に調整される。
これは、ペトロブラス社が2003年のルーラ政権で導入された燃料補助金政策に別れを告げたことを意味する。
政府は当時、家庭用ボンベの価格変更を禁止し、商業、工業用ガスよりも安い価格で販売することを強制した。家庭用ボンベの価格凍結は2015年まで続いた。
ガス配給会社組合の計算によると、家庭用ガスボンベ価格は、調整後も、国際相場より15%、工業用など大型ボンベで販売されている価格と比較すると最大50%安いという。
同組合は、「一般家庭向けと工場などの産業用でガス販売価格に差をつけることは、不況の中、産業界には打撃となる」とした。
ペトロブラス社のペドロ・パレンチ社長は、「政府の価格統制から離れて、市場価格に応じて家庭用ガスボンベの値段を変更することで製油所への投資を呼び込める」と見ている。