サンパウロ市セントロ(中央部)のクラコランジアで生活する麻薬常用者の中で、女性の比率が1年で2倍以上に増えていたことが明らかになったと、9日付現地紙が報じている。
これは、サンパウロ州社会開発局が行った、昨年と今年の4―5月におけるクラコランジア生活者の内訳の比較調査で判明した。
それによると、昨年のその時期の女性の比率は16・8%だったが、今年は34・5%と2倍以上に増えているという。
女性常用者の4・2%は、家族との死別や離婚、暴力などの家庭内の問題が原因でクラコランジアで生活しはじめたとしている。74%は、それまでは自宅や家族の家で暮らしていたという。
また、調査中に会った女性常用者の14・3%(約7人に1人)は妊娠していた。クラコランジアでは、男性の38・6%、女性は18・7%しか避妊対策を採っていなかった。
さらに、女性常用者の44・1%は幼少時に肉体的または性的にもてあそばれた経験があり、70・6%はクラコランジアで肉体的または性的な暴力被害に遭っている。
調査は5月21日の一掃作戦前に行われ、麻薬密売者らの屋台が並ぶジノ・ブエノに出入りする人が709人から1861人に増えたことや、子供や高齢者、性病患者などの増加も確認された。
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